女王の商人

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  薬草と商人5−1  

 王剣ハイライン。
 今より数百年前、ハイライン伯爵家の初代の当主シリウスが戦場で王の窮地を救い、その功績から聖剣オルバートを賜った――その日から、ハイライン伯爵家の名は、騎士の中の騎士として知られるようになった。
 ――汝、勇猛なる王の剣であり、また何人にも貫かれぬ盾であれ――
 聖剣オルバートと共に、王より贈られた言葉こそが、王剣ハイラインの由来である。
 その時から長い年月が流れようとも、時代が変わり貴族が衰退しても、ハイライン伯爵家の騎士たちは、その名を誇りとして生きてきた。そう、聖剣オルバートと共に――

 アレクシスがその話を今は亡き父より聞かされたのは三年前、彼が十五の年のことだった。
「……父上」
 今から、三年前――
 ちらちらと雪が舞う、冬の朝のことだ。
 父の寝室の扉を静かに開けると、アレクシスは寝台で眠る父に、そう声をかけた。
「……来たか。アレクシス」
 父上、という息子の呼びかけに、寝台で眠っていた彼の父――カーティス=ロア=ハイラインは瞼を上げ、漆黒の瞳をアレクシスの方へと向ける。
 顔色はひどく悪いが、その瞳には強い意志があった。
 しかし、病魔に蝕まれた体は、身を起こすことさえ困難なのか、その体は寝台に横たわったままだ。そのことが、病状の重さを物語っていた。
 寝台から出た父の手が、枯れ木のように痩せ細っていることに、アレクシスは切なさを覚える。生粋の武人であり、一族の誰よりも壮健だった父のそんな姿を見ることは、ただひとりの息子であり剣の弟子でもあるアレクシスにとって、耐えがたいことだった。父の心境を思うと、いたたまれない。
 剣聖と呼ばれた祖父には及ばずとも、優れた騎士であり丈夫だった父が、若くして重い病に倒れるなど、誰が予想しえただろうか。
 胸にこみ上げてくる感情を、アレクシスは必死に耐えた。
 取り乱してはならない。
 この状況を、一番つらく……耐え難く思っているのは父なのだ。息子である彼の苦痛など、それに比べれば、些細なことだ。
 ――騎士たる者、いかなる時も常に冷静であれ。
 昔、アレクシスにそう教えたのは、他でもない父だった。そんな父の前で、女子供のように泣きじゃくることなど出来はしない。
 たとえ十五の少年に過ぎなくとも、アレクシスは騎士だ。
 そして、いずれは父より、王剣ハイラインの名を受け継ぐ者なのだ。ならば、それに恥じない人間にならなくては。
 何よりも、重い病に苦しむ父に、これ以上の心労をかけたくがないために、アレクシスは努めて冷静に振る舞おうとした。そうすることだけが、彼に出来る唯一のことであったから。
「はい。何か御用でしょうか?父上」
 アレクシスの問いかけに、父は「……ああ」とうなずいて、真剣な顔で言った。
「よく聞け。アレクシス……私は、もう長くはないだろう」
 ――私の寿命は、もうすぐ尽きるだろう。
 そう続けられた父の言葉に、アレクシスは息をのんで、首を横に振った。
「……弱気なことを。父上らしくもない」
「この病は直らんだろう。自分の体のことだ。私が一番、よくわかっている……これも運命だろう」
「……きっと、父上の病は直ります。医者もそう言っていましたし、諦めてはなりません。父上」
 痩せ細った父の手を握り、アレクシスはそう断言する。きっと病は治ると。
 ――嘘だった。
 本当は、父を診ている医者から、すでに告げられていた。父の病が直る見込みのないことも、父に残された時間が、あまりにも少ないものであることも……。今こうして、言葉を交わしていることさえも、父の身体には負担かもしれない。
 父が再び、剣を握ることは、もう二度と叶わないのだ。
 しかし、それを口にすることは、アレクシスには出来なかった。だから、嘘をついた。
 それは父についた、最初で最後の嘘だった。
「……お前は優しいな。アレクシス」
 そう言って、アレクシスの父は――カーティスはふっと小さく微笑む。
「そんなことは……」
 首を振るアレクシスに、父は続けた。
「いや、お前は昔から優しい子だった。人を傷つけることが嫌いで、弱い者を守ろうとする……自分が傷つくのも構わずな。そんなお前のことを、騎士に向かないのではと思った時期もあったが、今はお前のような息子を持てたことを、心から誇りに思っている」
「父上……」
「だからこそ……」
 そこで一度、言葉を切り、父はアレクシスに告げた。
「――だからこそ、アレクシス……お前に話しておくべきことがある。ハイライン伯爵家の次の当主であり、王剣ハイラインの名を受け継ぐ、お前に」
 重々しい父の言葉に、アレクシスは首をかしげた。話しておくべきこととは、一体なんなのだろうかと……?
「……話しておくべきこと?何でしょうか?父上」
「その前に、誓え。アレクシス……私がこれから話すことは、決して他言してはならん。もし、話すべき相手がいるとしたら、それはお前が、その生涯をかけて守ると決めた者だけだ」
 そんな父の言葉に、アレクシスが戸惑いを覚えなかったといえば、それは嘘になる。
 騎士の中の騎士と呼ばれる、ハイライン伯爵家の当主である父が、そこまで言うここと何なのかと……。だが、父の声も表情も、決して冗談を言っている風ではなかった。
 そもそも、父はアレクシスが知る限り、生真面目すぎるほどに生真面目で、嘘をついたことがない人だった。そんな父が、これほどまでに真剣に言うということは、ハイライン伯爵家を揺るがしかねない何かなのかもしれない。
 父の瞳を見つめて、アレクシスはゆっくりと首を縦に振る。
「……わかりました。我が剣にかけて、誓います。父上」
「本当に良いのか?お前にとっては、重いものを背負うことになるかもしれない」
「覚悟はしております。どうか話してください。父上」
 息子の真っ直ぐな瞳に、強い決意を感じ取ったのだろう。
 ハイライン伯爵にして、王剣の名を背負う男――アレクシスの父は息を吐くと、静かに語りだした。
「我が家が……ハイライン伯爵家が、王剣ハイラインと呼ばれるようになった理由は、お前も知っているだろう?アレクシス……我らの先祖が、戦場で国王陛下のお命を救ったことから、ハイライン伯爵家の騎士は王剣の呼び名と……そして、聖剣オルバートを賜ったのだ。ここまでは、お前も知っているな?アレクシス」
「はい」
 もちろん、アレクシスは知っている。
 英雄と呼ばれた彼の先祖――双剣のシリウス。
 国王の窮地を救い、戦争の勝利に貢献した彼を、王は唯一無二の騎士と讃えて、聖剣オルバートを与えた。
 ――汝、勇猛なる王の剣であり、また何人にも貫かれぬ盾であれ――
 王の剣であり、また同時に国を守る盾であれと、そういう意味であったという。
 そんな王の……そして、王家の望みに応えるために、歴代のハイライン伯爵家の当主たちの殆どは優れた騎士であった。
 今まで何人もの騎士団長を輩出し、戦場においては数え切れぬほどの武勲をあげてきたのである。
 ハイライン伯爵家の中でも、当主のみが持つことを許される、聖剣オルバートと共に――
 父からも母からも、ハイライン伯爵家に仕えてくれている者たちからも、幾度も幾度も繰り返し聞かされたそれを、忘れる方がどうかしている。
 アレクシスの返事に、父は大きくうなずいて、言葉を続けた。
「そうだ。王剣ハイライン。その名を受け継ぐためには、そして伯爵家の当主となるには二つの資格がいる。一つめは、騎士道の信義を重んじて、王剣ハイラインの名に恥じぬ者であること。そして、二つめは……聖剣オルバートを扱える剣士であることだ。この二つが揃った時、その者はハイラインの名を継ぐことが出来る……その意味で、私は王剣の名に値する者ではなかった」
「……っ!それは、どういう意味なのですか?父上」
 父の言葉の意味が、アレクシスには理解できなかった。
 ――私は、王剣の名に値しない者だった。
 それは、どういう意味なのだろう?
 息子である彼の目から見て、父――カーティス=ロア=ハイラインは、理想的な騎士であった。騎士道というものが廃れゆく時代にあっても、それを守ろうとしていた。いかなる時も剣の鍛錬を欠かさず、民を守り、王家に忠実な人である。
 そんな父が、なぜ――?
「……これを見ろ。アレクシス」
 息子の問いかけに父は答えず、その代わりのように、あるものを指さす。
 父が指さしたもの――それは、父の剣だった。
「それは……父上の剣?それが、どうかしたのですか?」
「これは、聖剣オルバートではない。普通の剣だ……本来なら、伯爵家の当主である私が、王剣ハイラインの象徴たる聖剣オルバートを持ち、それを嫡子であるお前に受け継がせるはずだった。だが、それは無理なのだ。なぜなら……」
 自分によく似た息子――アレクシスの顔を見つめて、父は語る。
 本来なら、自分の代で決着をつけたいことだった。親の重荷を、まだ幼い息子にまで背負わせることに後悔を覚える。だが、それでも言わねばならない。
 たとえ重荷になろうとも、息子に真実を告げなくては。
 自分に残された時間は、もう余りにも少ないのだから……。
「――聖剣オルバートは、もう何年も前に我が家から失われて、今は何処にあるのかすらわからないからだ」
 父に告げられたそれに、アレクシスは沈黙した。
「……」
 先祖が国王陛下より賜った剣を失う。
 それは無視できるような問題ではないということは、まだ十五歳の少年に過ぎないアレクシスでもわかる。
 ――なぜ聖剣は失われたのか?
 誰かに盗まれてしまったのか、それとも己の不注意から無くしてしまったのか、それとも……その理由を考えて、アレクシスは父に尋ねた。「どうして聖剣は、我が家から失われたのですか?」と。
 アレクシスの問いかけに、父は悲しげな顔をして、だが毅然とした声で語った。
「私の責任だ。私の若き日の過ちによって、聖剣オルバートはハイライン伯爵家から失われてしまった。全て、私の愚かさが招いたことだ……お前に話さねばなるまい。あの時なにがあったのかを」
 そうして、父はアレクシスに語った。
 己の過去の過ちと、聖剣オルバートが失われた理由を――
「……父上」
 長い時間が流れて、その全てを聞き終えたアレクシスは、「……父上」と呼びかけた。
「お前に頼みがある。アレクシス……お前には父親らしいことを、何もしてやれなかった。ただ厳しいだけの父だったろう。もっとお前のために、親としても剣の師としても何かしてやりたかった……それなのに、逆になってすまない。だが、最後に頼みたいことがある。愚かな父の最後の願いだ。叶えてくれるか?」
 全てを息子に語り終えた父は、やや疲れた様子で、枯れ木のように痩せた手を、アレクシスへと伸ばした。
 そうして、静かな声で言う。
 ――父の最後の願いを、叶えてくれるか?
 と。
 アレクシスが、断るはずもなかった。断れるはずもなかった。愛する父の最後の願いを、どうして拒むことが出来るだろうか。
 正直、父の願いを、自分の力で叶えられるかわからない。だが、叶えるために最善の努力をしようと思った。
「はい。父上」
 うなずいたアレクシスの手を握り、父は最後の願いを息子に託した。
「頼む……頼んだぞ。アレクシス……どうか失われた聖剣を探し出してくれ。そして……」
 それが、父とアレクシスの最後の約束になった。今から三年前のことだ。
 
「――朝か」
 寝室に窓から差し込んできた朝日に、アレクシスは眩しそうに目を細めた。
 ふぅ、と息を吐いて、彼は寝台から身を起こす。
 ――父が亡くなる前のことを思い出すのは、久しぶりのことだった。
 その原因は、ハッキリしている。
 アレクシスの母親であり、ハイライン伯爵の未亡人であるルイーズが王都を、この屋敷を訪れたからだ。
 その時、コツコツと控えめに扉をノックする音と共に、部屋の外から声がした。
「若様。起きていらっしゃいますか?朝食の支度ができました……奥方様が一階でお待ちです」
 従僕のセドリックの声だ。
 アレクシスはさっさと着替えると、扉に向かって歩み寄る。
「……わかった。すぐに行く」
 焼きたてのパン。ふんわりとした卵料理とベーコン。季節の野菜のサラダ。大皿に盛られた瑞々しいフルーツ……。
 それらの朝食が用意された長方形のテーブルには、母と息子の二人だけが、向かい合って座っていた。アレクシスと母のルイーズだ。セドリックは給仕をするため、席にはついていない。
 カチャカチャ、とナイフやフォークを動かす音だけが、静かな室内に響く。
 その穏やかな沈黙は、アレクシスにとって決して苦痛ではなかったので、彼は黙っていた。
 アレクシスは元来、無口というほとでもないが、饒舌なわけでもない。こうした静かな雰囲気も嫌いではなく、気心の知れた相手であれば、会話がなくとも苦にしない方だ。
 しかし、母が食事をしていた手を止めて、アレクシスに話しかけたことで、その穏やかな沈黙は崩れた。
「こうして、貴方とゆっくり話が出来るのも、久しぶりですね。アレクシス」
 母の言葉に、アレクシスはうなずいた。
「そうですね。母上」
 領地で暮らす母・ルイーズが、王都ベルカルンで暮らすアレクシスを訪ねてきてから、もうすぐ二週間になろうとしている。
 久しぶりに会った親子なのだから、本来なら共に過ごすべきだとは思うが、薬師の村カノッサで起こった『賢者の書』を巡る犯罪組織・青薔薇とのゴタゴタ以来、アレクシスはかなり多忙な日々を過ごしていた。
 あの薬師の村での事件について、当然ながら女王陛下にご報告しなければならなかったし、青薔薇の首領・アシュレイと刃を交えた人間として、青薔薇を捕らえようと必死な警備隊からも協力を要請されたりした。
 そんなわけで、ここ二週間というもの多忙な日々を過ごしていたので、こうして母とゆっくり朝食を取るのも一週間ぶりのことだった。
「それはそうと……貴方に聞いておきたいことがあるのだけれど、良いかしら?アレクシス」
 そう話を切り出す母の声が、いつもよりも低いものであったことに、アレクシスは反射的に身構える。
 昔から、母がこんな風に話を切り出す時には、良い話であったことがない。
 彼はやや緊張しながら、母に問い返した。
「構いませんが……何でしょうか?母上」
「貴方は最近、商人の娘……シア=リーブルでしたか?その娘と一緒に、女王陛下のお仕事をしているそうですね」
 商人の娘――とシアのことを呼ぶ母・ルイーズの口調には、どことなくトゲがある。
 別に、ルイーズがシアのことを嫌いだというわけではない。そもそも、まだ一度も会ったことがないのだから、人柄は嫌いようもない。
 母の言葉にトゲがあるのは、それとは別の理由だ。
 アレクシスの母は、昔から商人という存在を嫌っている。いや、憎んでいると言ってもいい。
 普段は公平な人柄で、貴族であれ平民であれ悪口の類を言わない母なのだが、商人だけは例外なのだ。信頼できないと言って、絶対に自ら関わろうとしない。
 そんな風に、母が商人を嫌う理由を、アレクシスは知らない。母の性格を考えれば、おそらく何か理由があるのだろうと思うが、母が語らないので謎のままだ。
 そんな母にとって、一人息子のアレクシスが、たとえ女王陛下のためとはいえ、商人の少女の行動を共にしていることを、良くは思っていないのだろう。
 それを理解しつつも、母の言葉はアレクシスにとって、余り愉快なものではなかった。
「そうですが……何か問題でもありますか?母上」
 二週間ほど前、薬師の村カノッサの地で、シアとかわした会話を思い出す――
『だって、さっき言っていたじゃないっ!同じ貴族だって!貴族の誇りだか何だか知らないけど、貴族がそんなに偉いわけぇ?……あたしが間違ってるなら、否定してよ!』
『本当は、俺もわかっている。今、この国に必要なのは、貴族や騎士なんかじゃない。シアやクラフト殿のような商人こそが、この国を支えているってことは』
『――俺たち貴族から誇りを取ったら、何が残るというんだ?』
 あれから二週間になろうとしているが、シアとは王都に帰ってきてから、まだ一度も言葉をかわすどころか、会ってすらいない。
 怒っているから、会いたくない……というわけでもないのだが、何となくキッカケがないままだ。
 そもそも、自分が何でシアにあんな態度を取ったのか、アレクシス本人にすらよく理解できないのだ。怒りとも悲しみとも違う妙な感情を、彼自身が持て余していた。
 自分の気持ちが整理できないことに、苛立ちを感じる。
『アレクシス……ごめんなさい。謝っても許してもらえないだろうけど、ごめんなさい』
 悲しげなシアの顔を思い出し、アレクシスは唇を噛んだ。
 この気持ちが何なのか、自分でもわからなかった。でも、あんな顔をさせたいわけじゃなかった。
「問題はありませんが……セドリックから聞きましたが、この前、商人の娘を庇って腕を怪我をしたというのは本当ですか?アレクシス」
 先ほどまでとは異なり、いささか厳しい声で、母は続けた。
 母が言っているのは、出会ったばかりの頃、悪魔公の古城でのことだろう。
「たしかに怪我をしたのは本当のことですが、あれは俺が騎士として未熟だったせいで負った傷です。シアの責任ではありません」
 本心からそう言って、アレクシスは首を横に振った。
 あの時は、行商人のオスカー殿に助けられたが、そうでなかったとしてもシアを責める気などない。むしろ、あの場でシアを見捨てていたならば、アレクシスは一生、己のことを許せなかっただろう。
 それが、騎士というものだ。
「……貴方がそこまで言うなら、その件については何も言いません。ただし、貴方が傷つくことで、悲しむ者がいるのだということを忘れないように」
 アレクシスの言い分に、全て納得したわけではないだろうが、息子の性格を知る母はこれ以上、この話題を続けても仕方ないと悟ったのだろう。それ以上、そのことに触れようとはしなかった。
「……はい。肝に銘じておきます。母上」
 あの時、シアを守ろうとしたことに後悔はないが、セドリックや母に心配をかけたことは反省した。
 母の言う通りだ。
 心から自分の身を案じてくれる人を、悲しませてはならない。
「よろしい。それから……もう一つ、貴方に確かめたいことがあります」
 母はうなずくと、灰色の瞳でアレクシスを見つめて、静かな声で尋ねた。
「――父上との約束を、忘れてはいませんね?アレクシス」
 父上との約束――それは、失われた聖剣オルバートを探し出し、再びハイライン伯爵家に戻すことだ。
 忘れてなどいない。
 絶対に忘れることなどない。
「……忘れてはいません。あれは父上の遺言です。どれほどの歳月がかかろうとも、必ず、聖剣を探し出してみせます」
 そう答えたアレクシスの顔に、迷いはなかった。
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